鯨の匂いは金の匂い

商業捕鯨が盛んだった頃の鮎川には、いつも鯨(くじら)の匂いが漂っていました。それはけっして良い香りではなく、臭さに嫌気がさすことも度々でしたが、当時の鮎川はまさに鯨の町であり、その匂いは捕鯨によって生活している人々にとって商売繁盛の象徴でもありました。鯨の匂いは、鯨油(げいゆ)を作る工程の一部である、脂肪部分や骨、内臓を窯で煮たときに出たもの。今はあまり使われていない鯨油ですが、「当時は石鹸などの材料や、ジェット機の燃料にもなっていたのだ」と鯨解体師の阿部さんは誇らしげに話してくれました。「鯨の匂いは金の匂い」。かつて鯨で栄えた町のにぎわいがこの言葉から浮かび上がってくるようです。 Icon cc by sa

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最終更新日:2016.04.01

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